
– サービス内容・費用感・成果の比較 – 目的別の使い分け方
新規開拓を加速させたいとき、多くの企業が検討するのが「営業代行」や「テレアポ代行」といった外部の営業支援サービスです。しかし、両者の違いを正確に理解しないまま導入すると、期待した成果を得られないリスクもあります。
本記事では、営業代行とテレアポ代行の具体的な違いと、目的に応じた選び方をわかりやすく解説します。
1. サービスの本質的な違いとは?
まず大きな違いは、営業プロセスの中でどの部分を代行するかという点にあります。
「営業代行」は、見込み顧客へのアプローチから商談、提案、クロージング(契約獲得)に至るまでの営業活動全体をカバーします。一方、「テレアポ代行」は、電話によるアポイント獲得に特化したサービスで、あくまで商談の入り口までを担当するものです。
営業代行は、いわば“外部の営業チーム”として成果にコミットするスタイル。一方、テレアポ代行は“アポ数の最大化”が主目的であり、商談以降の対応は基本的にクライアント側の担当となります。
2. それぞれの特性と対応できる範囲
営業代行は、法人営業に慣れたプロフェッショナルが対応するケースが多く、ヒアリング・提案・クロージングといった“質の高い営業活動”を外部で再現できる点が強みです。特に、提案型営業が必要なBtoB商材、高単価商品などでは大きな効果を発揮します。
一方、テレアポ代行は、リストに基づいて効率的に電話をかけ、アポを獲得していく「量の戦略」に長けています。説明がシンプルなサービスや、社内に営業担当がいて商談対応ができる体制がある企業には適しています。
3. 費用感と成果の捉え方

営業代行は、月額固定費と成果報酬を組み合わせた契約が一般的です。費用帯としては、月30万〜80万円程度が相場で、成果に応じて追加報酬が発生する場合もあります。費用はやや高めですが、その分受注や売上といった“成果”に直接結びつく部分を任せられるのが大きなメリットです。
一方で、テレアポ代行はアポ1件あたりの単価や架電件数、時間ベースで料金が設定されていることが多く、比較的導入コストは抑えやすいです。ただし、得られる成果はあくまで「アポイント」まで。アポ後の成約率や営業成果は、クライアント側の体制に依存します。
4. 目的に応じた使い分けの考え方
営業支援を導入する際には、「何をゴールとするか」と「自社で担える営業機能はどこまでか」の2点を明確にしておくことが重要です。
例えば、とにかく商談の数を増やしたいという企業であれば、テレアポ代行の方が効率的です。説明がシンプルなサービスであれば、短期間で多くのアポを獲得し、社内の営業担当者が対応することで成果につなげることができます。
逆に、営業リソースが不足しており、提案やクロージングまで任せたいという場合は、営業代行の方が適しています。特に、関係構築が必要な商材や、複雑な提案を要するケースでは、営業代行の方が成約までの歩留まりが高くなる傾向があります。
まとめ:戦略的な選定が営業成果を左右する
営業代行とテレアポ代行は、いずれも営業活動を支援する強力な外部リソースですが、その役割と成果に対する責任範囲は大きく異なります。
アポイントの数を最大化したいならテレアポ代行を、売上に直結する営業力を外部に求めるなら営業代行を選ぶべきです。
そしてどちらを選ぶにしても、社内側の受け皿や体制が整っていなければ、せっかくの支援が成果につながらないリスクもあります。自社の状況や目指すゴールに合わせて、最適なパートナーを選定していきましょう。