
営業現場では、扱う商材が増えたり、部署横断の連携が求められるにつれ、「誰が何を、どこまで対応したのか」が不明確になり、情報の伝達ミスや二重対応といった混乱が起こりがちです。
特に、SaaSや代理店ビジネス、toBマーケティングを行っている企業では、1社の顧客に対して複数商材をクロスセルするシーンも珍しくなく、営業支援体制の構築は喫緊の課題といえます。
この記事では、複数の商材・部署が関与する営業活動でも混乱を招かない体制づくりのための具体的なポイントと実践例を紹介します。
目次
よくある課題:営業支援の混乱が生まれるパターン
以下のような事例があると、営業の現場では混乱が発生します:
- 各部署で独自に顧客管理を行い、データが分断されている
- 同じ顧客に異なる担当者が重複してアプローチ
- 情報共有が属人的になっていて、引き継ぎが機能していない
- 商材ごとの成果測定ができず、判断軸が曖昧
これらを解消するには、一元管理とルール設計が不可欠です。
ポイント①:営業プロセスの分業設計

まずは、誰がどの段階までを担当するのかを明確に定義します。
例:営業プロセスのモデル分業
| フェーズ | 担当部門 | ツール活用 |
| リード獲得(問い合わせ) | マーケティング部門 | MAツール、フォーム自動化 |
| ヒアリング・初回対応 | インサイドセールス | SFA、電話記録ツール |
| 提案・クロージング | フィールドセールス | SFA、商談メモ |
| 導入・運用支援 | カスタマーサクセス | チケット管理、チャット |
このように、商談フェーズごとに役割と責任範囲を明確化することで、属人化と混乱を防ぎます。
ポイント②:商材ごとのタグ・ステータス管理
商材が多いと、1社に複数の商談が並行して動くことも。
そのためには、以下のようなSFAのカスタマイズが効果的です:
- 顧客に対して「商材A」「商材B」などタグで付与
- 商材ごとに進捗ステータスを個別に管理
- 担当者や履歴も商材ごとに紐づけて記録
これにより、**「商材Aは成約済みだが、商材Bは検討中」**といった状況も一目で把握できます。
ポイント③:共通ダッシュボードの活用
部門ごとに管理表が分かれていると、全体像がつかめません。
そのために有効なのが、全社共通のダッシュボードを用意すること。
- 担当別・商材別のパイプライン進捗
- アプローチ履歴や対応ログ
- 複数部門の活動ステータスを1画面で可視化
特にGoogleスプレッドシート+GAS(Google Apps Script)や、kintone・SalesforceなどのSFAツールを使えば、カスタム集計も容易です。
実践例:営業支援の「見える化」で失注率が半減
あるBtoB SaaS企業では、複数のプロダクトを営業しており、営業担当者が1人で複数商材を管理していました。
そこで以下を導入:
- 商材別の営業進捗タグ管理
- 自動ステータス更新のSFA
- Slackとの連携によるリアルタイム共有
その結果、「あの顧客、誰がどこまで対応してた?」というやりとりが激減。チーム全体の対応漏れもゼロに。失注率は半年で40%→20%に改善しました。
まとめ:カギは「分業×可視化」
複数商材・複数部署が関わる営業体制でも、正しく仕組みを設計すれば混乱は防げます。
重要なのは、
- プロセスを役割分担する
- 商材単位で管理する
- 活動を一元化・可視化する
といった 仕組みとルールを先に決めておくことです。
SFAツールやスプレッドシートも、使い方次第で強力な武器になります。もし自社にあった支援体制やツールの設計に悩んでいるなら、お気軽にご相談ください。